2008年10月29日水曜日

研究者側の科研費の電子申請が完了

ブログ内リンク集: 平成21年度 科研費獲得への道、その後の3年間

研究者側の科研費電子申請が完了しました。
最後の最後まで、事務方の指摘箇所の修正が必要でした。

あとは、内定することを祈って、4月まで結果を待つのみです。

今回初めて研究費の申請をしましたが、勉強になりました。
やはり、自分のしたいことについては、自分でおカネを取って来るという自立心が芽生えました。

また、研究計画の立て方も勉強になりました。
今までは適当に臨床研究を始めて、結果が出てから目的を後付けすることもありましたが、それではロクな研究になりません。

今後は、研究費獲得にどんどんチャレンジしていきたいです。
もっと早くからチャレンジしたらよかったです。

2008年10月28日火曜日

一生モノの人脈力(キース・フェラッジ タール・ラズ 訳 森田由美)

ビジネス書その1


一生モノの人脈力

1年ほど前に読んだ本です。
英語のタイトルは"Never Eat Alone"で、とてもキャッチーです。

確かに人脈は、学歴や経歴を超えるものだと思います。
本田直之さんの「レバレッジ人脈術」にも同じこと書いてあったのを思い出しました。

以下、読んでいて、心に残った部分です。
自分が足りないことばかりです・・・

輝かしい学歴も華々しい経歴も“良い人脈”にはかなわない!

● 人脈は筋肉と同じ、使えば使うほど強くなっていく
職業的地位の高い人はお互いに助け合っている
自分の成長を手助けしてくれる人がいないのも、貧しさのひとつ
「自分でがんばる」のは大まちがい
自分から進んで他人に助けを求める必要がある
自分が得た以上のものを相手に与えよう
誰かを助ければ、きっとその人もあなたを助けてくれる
リーダーとしての評価は、チームの業績や部下の仕事ぶりによって決まる
部下が私のために働いているのと同じように、私も彼らのために尽くさなければならない
「メトカーフの法則(Metcalf’s law)」:ネットワークの価値はユーザー数の二乗に比例

● 人脈は必要になる前に築いておくもの(保険と同じ)

● 人脈づくりに下調べは欠かせない
発対面の会話の目的は、行きずりの出会いを友情に発展させること

● なかなかアポがとれないとき
自分のしつこさを詫びるのはよくない
何事もなかったかのように本題に入り、相手に気まずい思いをさせない
面識のない相手に電話するときは、必ず業務時間外にかけるようにする

● Never Eat Alone
引きこもってはいけない
スケジュールが許す限り、会議・イベント・付き合いの場に顔を出そう

● フォローアップが鍵
フォローアップでは、あなたが相手のためにしてあげられることを強調する
ポイント
・必ず感謝の気持ち
・相手とかわした会話の内容に触れる
・約束を文字にして確認
・相手に会った後できるだけ早く送る
・紹介者にも感謝を伝える

● スーパーコネクター
どうやって就職先を見つけたか
・56% 個人的なコネ
・19% 求人広告などの正式ルート
・10% 直接企業に応募
「弱い絆の強さ」:顔見知り程度の知り合いの方が、人脈としては大切
「世界は6人でつながる」:スタンリー・ミルグラム 1967年 大半がある特定の人を経由→スーパーコネクター

● 「ジョハリの窓」:心の窓
内向的な人はあまり開けておらず、外交的な人は大きく開けている
自分と相手が同じぐらいの窓の開き具合であれば、コミュニケーションが円滑に進む
ビジネスの場で確実に目立つのは、ありのままの自分をさらけ出すこと、特に弱み

● ピンギング:さりげなく短い挨拶を送る
「成功の80%は、とにかく顔を出すこと」(映画監督ウッディ・アレン)
人脈のランクわけ
・プライベート
・顧客
・見込み客
・重要な仕事相手
・憧れの人
誕生日は特別な日と刷り込まれている→誕生日にピンギングが効果的

● この人とランチを食べたいか?
「エアポート・クエッション」
人間は好きな相手と仕事をするだけでなく、自分を高めてくれそうな相手を選ぶ
アイデアを出す仕事だけは、アウトソーシングできない
専門家になりたいのなら、まず自分が教える立場になろう
ネットワークにとって貴重な存在となるために、
①最先端の情報を仕入れ、トレンドとチャンスを分析
②一見バカげた疑問をもつ
③自分の強みを知る
④絶えず学ぶ姿勢で
⑤心も体も健康に
⑥新しい経験をする
⑦絶対に諦めない
⑧最新技術に詳しくなる
⑨ニッチ分野を探す
⑩利益を追う

● 「自分」というブランドを作る=セルフ・ブランディング
私たちは皆「自分」というブランドである
ブランドは、
・信頼できる独自のアイデンティティ
・説得力のあるメッセージ
・あなたを目立たせ、周りに多くの人を引きつけてくれる
今の仕事にどう付加価値を付けるか
「私は入社初日から誰もやりたがらないプロジェクトを手がけよう、他人が思いつかないプロジェクトを始めようと必死に努力した」
ブランド自立3つのステップ
①PBM(パーソナル・ブランディング・メッセージ)を作る
他人にどんな人と呼ばれたいか
②パッケージデザインを考える
服装、話し方、名刺
③自分のブランドを宣伝する

● メンタリング
自分を取り繕ったり、実際以上に知識があるように見せたりしなかった
目上の人と付き合うには自分も背伸びしなければならないと思う人が多いが、そんなことをすればかえっての墓穴を掘る
メンタリングでは、「お互いの実益」と「相手への思い入れ」の双方が求められる
単に自分を指導して欲しいと頼むのではなく、何か代わりに差し出せるもの(仕事、忠誠)が必要、まず相手を助けること
まず相手に、こいつに投資してみようと思わせなければならない

● 人生は旅ではなく、キルト
→自分はどんなキルトを残したいか
公私のバランスではなく、自分が好きな人たちに囲まれて生きるべきである
大切なのは、仕事でも会社でも最先端技術でもなく、人間だった

2008年10月27日月曜日

平成21年度若手研究(B)研究計画調書が完成!

ブログ内リンク集: 平成21年度 科研費獲得への道、その後の3年間

科研費の研究計画調書が完成しました!

研究費獲得の達人の指導のおかげで、2週間という短期間で自分なりにもよくできたと思います。
これで、落ちたら来年はもっとよいものが書けそうです。

初めて研究費獲得の研究計画書を書いてみて、いろいろ思うところがありました。

研究計画書を書くのもスキルが必要

やはり、研究費をバンバン取っている人に指導を仰ぐべきだと思います。
今回、通った研究計画調書を2つもらって、熟読しました。
研究費をちゃんと取っている人が多い施設は、通るためのノウハウが蓄積されていて、有利だと思います。

日本語の表現力が必要

今回ほど自分の作文力の拙さを実感したことはありません。
日本語1つで印象がまったく異なります。
英語で論文を書くようになって、和文論文は”広報活動”と下に見ていました。
日本語の論文・本も、うまい書き方を盗むという視点で読むべきだと思いました。

論点の整理とわかりやすさ

文章の構造を明瞭化して書くことの重要性も感じました。
例えば、
XXXは2つあげられる。1つはYYY、もう1つはZZZである。

句読点は「.」と「,」

今まで、日本語の文章の句読点は、「。」「、」を使っていました。
しかし、通った別の人の研究計画調書を見ると、2つとも全角の「.」「,」を使っていました。
確かに、「。」「、」は目につき、何となく目障りです。

いろんな人に読んでもらった方が、いいものができる

査読者は、その分野の専門家ばかりではないので、研究計画調書もいろんな人に読んでもらい、アドバイスをもらった方がよいと思います。
また、小さなミスも自分で読んだだけでは見落とすことがあります。

2008年10月25日土曜日

日経平均が7649円!

今週末の日経平均が7649円です!

こんな下がったのは、2003年頃以来です。
2003年の底値で買いに出動しなかったことを、2006-2007年頃に後悔しました。

それを考えると、まさに今が買いどきでは!

今考えているのは、
・三菱商事
・デンソー
などの優良大型株です。

2008年10月24日金曜日

"Who's Who in the World"顛末記④:紳士録商法

Who's Whoからいろいろとメールが・・・

まず、1通目。
Who's Who in the World 2009掲載記念に、盾やクリスタルを買わないかというメール。
盾: 通常サイズが100ドル、大きいサイズが150ドル
地球型のクリスタル: 170ドル
まさに、紳士録商法です。

次に、2通目。
Who's Who in Medicine and Healthcare 2009-2010に載せてあげるからbiographyを入力しろ、というメール。

今となっては、Who's Who in the Worldに載せない方がよかったと後悔しています。
ついに、迷惑メールに登録しました。

参考
精進すれば大迫力!: "Who's Who in the World"顛末記①:突然の怪しいメール
精進すれば大迫力!: "Who's Who in the World"顛末記②:審査が通ったようです
精進すれば大迫力!: "Who's Who in the World"顛末記③:掲載決定

2008年10月22日水曜日

理系のための研究生活ガイド(坪田一男)

研究・英文論文


理系のための研究生活ガイド―テーマの選び方から留学の手続きまで (ブルーバックス)

1年前に読んだ本の紹介です。

1997年初版で、10年以上たっていますが、色褪せない本です。
今は慶応眼科教授の坪田先生がまだ東京歯科大教授であった頃の著作です。
こういった本がブルーバックス出ているのも面白いです。

この本を読んでから、坪田教授のファンになり、何冊か読みました。
精進すれば大迫力!: 理系のための人生設計ガイド (坪田一男)
精進すれば大迫力!: 理系のための楽しい研究生活 (坪田一男)

著者
1980年慶応医卒(ヨット部)
ボスで眼科を選び入局
卒後5年目でハーバード大学留学
34歳で東京歯科大助教授→教授
今は、慶應義塾大学医学部眼科教授
専門はドライアイ、角膜移植

●研究者の条件:「数学者の言葉では」(藤原正彦)
①知的好奇心があること
②野心があること
③しつこく迫ること
④楽天的であること
⑤コミュニケーション能力が高いこと

●ボスを選ぶ条件
同じ実力なら、よい師匠についている方が強い
我以外みな師(吉川英治)
人生の師匠 iBD社 伊藤守 iBD=it’s a Beautiful Life

●研究テーマ
流行(ファッション性)を取り入れる
受ける=皆が面白いと考える、皆が大事だと考える

●コミュニケーション
1対1では、声を掛け合うことが大事
「タクシーの会話」:コミュニケーションを行ったこと自体に価値がある
→コミュニケーションは内容でなく、キャッチボール自体に価値がある

●パソコン
シンプルに使う
①ワープロ
②データベース
③コミュニケーション・ツール
インターネット=コミュニケーション・コストが安い
バックアップをとる:家に2台、病院に2台、シンクロするためにプローバードライブ(光ディスク)

●「超」読書術
本=メタ理論のパッケージ、しかも安価
メタ理論:ひとつひとつの情報を包括的に説明できる理論・情報
本を通して必要な情報を得る(インプット)→それを理解する(データプロセッシング)→使いこなす(アウトプット)
読書ファイル:EndoNote Plusで作る
論文の読み方は二通り
①研究テーマに関する論文を過去にさかのぼって検索し、読む
②ジャーナルの最新号を読む
読むジャーナルが知識体系のどの領域に属するか見定める(狭義の専門分野→広義の専門分野→医学→生物学→科学)
「読んだ文献ファイル」:EndoNote Plusで作る

●知的時間管理法
二八の法則:2割の人が8割の売り上げをあげる、2割の決まった人が8割の事故を起こす
→16時間起きているとすると、3.2時間で1日の仕事の8割がこなされてしまう
この時間帯に仕事場にいれば邪魔されるのなら、場所を変える
この時間を失ったら自分のやりたいことはこの人生ではできないと思うぐらいの悲壮感が必要

●体調維持術
定期的に運動をする
神様は運動をしないと幸せにならないようなシステムを体の中に組み込んだに違いない
機嫌がよくなる、脳内ホルモンが変化する

●論文を書くコツ
いい情報を集める(インプット)作業とそれを論文にする(アウトプット)作業は、全く別の能力
Authorの種類
①First author:論文を実際書く
②Second author:その論文の手伝いを最もした
③Co-author:限られた範囲で手伝った
④Last author:その論文の指導者
楽しく研究していくのは、お互いの論文に名前を入れ合うというのもひとつの方法

●学会発表
◎スライド
①図と写真を多用
②1枚のスライドの説明文は5行以内
③結論は、わかりやすくまとめた図表に
◎内容
①焦点を絞る
②なぜこの研究をはじめたか説明する
③この結論から言えることは何なのかを明確にする
◎話し方
①大きな声でわかりやすく
②講演原稿は読まない
③聴衆の目を見て話す
「発表の技法」(諏訪邦夫、ブルーバックス) ベストセラー
発表できる内容は理解している十分の一→内容を掘り下げて理解する必要がある
発表内容を掘り下げるには、学会発表までに原著論文を書いてしまう
学会前に論文が仕上がらないのなら、演題を提出しない
①興味のピークにある
興味のピークを過ぎて論文を書くのは、去年の夏休みの宿題をするようなもの
②知識のピークにある
恥をかきたくないという大きなモチベーション
知識のピークを過ぎて論文を書くのは、変身後3分以上たってエネルギーレベルの下がったウルトラマンが戦うようなもの
③能率的
④パフォーマンスがよい
⑤研究発表の本質である
研究の本来の発表の場は、英文論文
研究の本質から見た場合、学会はおまけである
学会発表をしても、論文を書かなければ、本当に発表したことにならない

●招待講演のポイント
①自分の仕事を話すこと
総説ではなく、自分の研究内容で勝負
②ジョークを1つか2つ入れること
日頃から意識しておく、ネタ帳
③おまけの仕事と割り切ってリラックスすること
自分の研究成果は論文で発表するのだから、招待講演はおまけ
④反省を次に生かすこと
時間をかけて磨きをかけてゆく

●一般向けの本を書く
印税:低下の10%
名刺代わり:一般社会に向けて自分の考えを表明できなければ、名刺を持っていないのと同じ

●絶対に留学するテクニック
「留学したい!」と大声を上げる

●研究費集めのノウハウ
秘書を自腹で雇う
業績目録を作る:年に一度は業績目録を作成し直す
研究チームには共通メディアが必要(壁新聞のようなもの)
インパクトファクターが1の雑誌に載せるのに、研究費100万円かかる(科学的根拠はない)
→研究の効率を考える

2008年10月21日火曜日

Google Scholarで巨人の肩の上に立つ

先日紹介した児島将康教授のブログ「研究者のための役立つブログ」は、知らないことが学べます。

最近の記事で、Google Scholarというものを初めて知りました。
サーフィンすると、なかなか面白いです。

自分が書いた論文の被引用回数がわかります。

僕の論文は、残念ながら、最も被引用回数が多いものでも3回でした。
ドイツ語や中国語の論文にも引用されていて、意外でした。
がんばった論文が被引用回数0回だったりもします。

Google Scholarのページに「巨人の肩の上に立つ」と書いてあります。
これはニュートンの言葉で、「あらゆる科学者は他の科学者の業績に依存している」という意味だそうです。

簡単に被引用回数がわかることを知り、論文を書く目的を変えねばと思いました。
今までは少しでもインパクトファクターの高いところに出そうと思っていましたが、科学に貢献するためには被引用回数の多い論文を書くことを目標にすべきだと感じた次第です。

2008年10月20日月曜日

科研費の計画調書に図を挿入

ブログ内リンク集: 平成21年度 科研費獲得への道、その後の3年間

科研費の計画調書ですが、なんとか期日までに間に合いそうな感じです。

カラーの図を挿入しようと思って、PowerPointで作ろうと思ったらなかなか大変でした。

医学用のPowerPointテンプレートがあれば、買うのになあ。

2008年10月19日日曜日

児島将康先生の「研究者のための役立つブログ」

ブログ内リンク集: 平成21年度 科研費獲得への道、その後の3年間

久留米大学の児島将康教授のブログ「研究者のための役立つブログ」に「科研費に採択されるために」という記事が十数回にわたって載っています。

このブログは、現役の基礎医学の教授が書いていて、かなり参考になります。

・ 科学研究費補助金採択課題・成果概要データベースを参考にしよう
http://seika.nii.ac.jp

・ 11~12ポイント、ゴシック体

・ 応募分野の選択が大事

・ 萌芽研究は、百戦錬磨の強者たちが併願するので、採択率が非常に低くやめた方がよい

・ ①研究の学術的背景、②どこまで明らかにするのか、③特色・独創的な点は、この順で書く必要はなく、読み手が最も理解しやすい順で書くべき

・ 「計画」はちゃんと読まれない

・ 業績がすごく大事
日本語のものもすべて載せる

・ 審査員3人のためだけに書く
その分野の知識はゼロと思って書く

・ 秋に追加採用されることがある(予算があまった関係で)

2008年10月13日月曜日

京都で研修医同期の結婚式

京都で研修医同期の結婚式がありました。

15人ほどの同期が全員呼ばれていました。
全員が一堂に会するのは3年半ぶりでした。

苦楽を共にした同期は、何年ぶりかに再開してもすぐに話に花が咲くものですね。
楽しかったです。

転科したのが2人、関東在住が4人。
この3年半でも、いろいろありました。

また、後輩やお世話になったオーベンと会えたのもよかったです。

あと結婚していないのはごく少数。
次に、一堂に会するのはいつになるのかな。

2008年10月9日木曜日

科研費申請デビュー(予定)

ブログ内リンク集: 平成21年度 科研費獲得への道、その後の3年間

科研費の申請の季節です。
科研費とは、科学研究費補助金の略で、文部科学省もしくは日本学術振興会が管轄の研究に対する補助金のことです。

今回初めて申請する予定です。
研究者登録というのも、手続きをしました。

39歳以下という年齢制限のある「若手研究(B)」で、3年間500万円を狙うつもりです。

2年前に若手研究(B)で通った先輩に聞くと、コツがあるそうです。
  • Reviewerは怒りながら査読しているので、わかりやすく書く (例えば、図表と入れたり、箇条書きにしたり)
  • 自分の業績は最大限載せる
  • 所属施設の長所を載せる
また、以前紹介した坪田一男教授の本にも科研費について書かれています。

研究・英文論文


理系のための人生設計ガイド (ブルーバックス 1596)

「稼げる研究者」でなければ評価されない時代

通る申請書類は、アピール上手な申請書類
たくさんの科研費が認められた施設では、ポイントがノウハウとして受け継がれている

・ 書類の全部の欄が埋まっている
各欄は最後まできっちり埋め尽くす
「つづき」の欄もきちんと埋める

・ 見た目が美しい
グラフは見やすく、配置も美しく

・ カラーで図入り
写真も有効

・ 最初の3行にアピールポイントが十分にまとめられている
見出しはわかりやすく

・ 業績がわかりやすくまとめられている
・ 海外の論文での実績があることを明記
「肩書き」よりも「過去の業績」

採択率20%らしいです。
真剣に取りにいきます!

2008年10月6日月曜日

子供の運動会

子供の運動会に行ってきました。

かけっこでは、昨年はカタカタを押して歩いていたのに、今年はちゃんと走れました。
1年で大きく成長しました。

1つ上の3歳児クラスは、親の同伴なしにいろんな競技に参加していて、次の1年でもう一歩の成長するんだなと感じました。

保護者競技の綱引きに参加しましたが、綱引きをいうのは思っていた以上に全身を使う競技ですね。
また、個々人がばらばらに引くのではなく、リズムによってより強い力を発揮する団体競技でした。
水泳で鍛えたはずが、早くも筋肉痛です。

2008年10月4日土曜日

あたらしい戦略の教科書(酒井穣)

ビジネス書その1


あたらしい戦略の教科書

この本は、ビジネスという医療・研究とは一見正反対な視点から書かれた「戦略本」です。
しかし、医師(特に臨床・基礎研究もしている)には戦略は必須で、目から鱗が落ちました。

医学の情報にもドライなものとウェットなものがあると思います。
また、独自の研究にはトップの長期のコミットメントが必須だと思います。

すべての問題の原因は、必ず過去にある

戦略の定義

戦略=現在地と目的地を結ぶルート
キーになるのは、現在地の確認
カーナビ
中心メンバーの選出から始まる
「我々は変わらなければならない」と考えている人物を選ぶ
アメリカ軍の原子力空母では、危機レベルが上がるにつれて、意思決定権は現場に降りてゆく

現在地の把握: 情報収集と分析

「未来の不確実性」を下げることで、戦略立案は容易になる
3年先以降までは予測する意味なし
「すでにそこに起こっている未来を探せ」(経営の神様 ピーター・ドラッガー)
未来を予測する力(情報力)=情報の収集力×情報の分析力
同じ会社内でも情報が集まりやすいポジションにいる人が出世しやすい
「若者は、バンテージポイント(見晴らしの良い場所)でキャリアを磨け」(コンサルタント 梅田望夫)
スイートスポット=ある種の独占状態を示すエリア
フェラーリの競合は、他の自動車メーカーではなく、小型飛行機、ヨット、セカンドハウス、絵画など
優秀なビジネスマンは、競合の動向以上に自分の顧客について非常に詳しい
貴重な情報は、人々の間で取り引きされる商品
→ 等価交換の法則:何かを得るにはその代償を支払わなくてはならない
→ 物々交換ならぬ「情報交換」
ドライ情報:一般に公開されている情報
ウェット情報:ウェットな人間関係を利用して、人づてにしか入手できない情報
実務における量的比率は、ドライ情報80%、ウェット情報20%
インタビューのプロの世界では、「真実は語尾に宿る」
人間の営みは、情報をめぐる政治の力学によって成り立っている
インターネットが発達した現在でも「状況の3/4は霧の中」(クラウゼヴィッツ)
→ 信頼できる情報は25%
失敗のケーススタディは重要
全体のわずか5%の「ウェットな事実」が武器になる
情報収集と分析の理想的時間配分は、収集6と分析4

目的地の決定: 目的設定

失敗は、成功のための必要経費
優れた目標の5つの条件
1. リーダーは設定
「失敗を覚悟する勇気」「絶対に戦略を成功させてやるという気概」
2. 3年程度の期間で到達
中期経営計画など
3. 背伸びすればギリギリ届く
4. 測定できる
5. 利他性のスパイス入り

ルートの選定: 戦略立案の方法

自分が巻き込まれる重大な決定には、誰もが「自分にも参加する権利がある」と考えている
→ 戦略の立案を密室で行うことは、「現在社会のタブー」
すでに成功することが証明されたアイデアは、まずそのコピーを考える
ブレイクスルーとは、それまでトレードオフだと思われていたことをアイデア一発で解消してしまう行為
→ 「矛盾はブレイクスルーの母」
3つのリズム:「鼓笛に合わせて動く軍隊は容易に乱れない」(マキャベリ)
1. 誰が
2. いつまでに
3. 何をするのか
大戦略は小戦略に分割し、デッドラインを管理
ストラジック・プリンシプル(戦略方針)=戦略を関係者に売り込むためのキャッチコピー

戦略の実行

周囲を巻き込む
CSI(Communication Style Inventry)
組織トップのコミットメントをマネジメント
トップが長期に渡ってコミットメントを示した戦略は、自社独自の優れたものになる可能性が高い
戦略の実行計画に遅れが出ると、それだけで戦略が成功する可能性が低くなる
既得権はそれを失うとき、手に入れたときの7倍の価値に感じられる
自らの情熱を実際の行動や態度で示す
お互いを「実際に理解しているか」ではなく、「理解しようとしているか」が重要
対立が生まれることは、戦略実行における宿命
反対派を決して遠ざけないという態度が重要
アドバイスは最小限に
非公式に朝のブリーフィング
プロジェクトの成果は、最も政治的に遠い立場にある人の手柄にする

2008年10月1日水曜日

リサーチ・クエスチョンの作り方 (臨床家のための臨床研究デザイン塾テキスト)(福原俊一)

研究・英文論文


リサーチ・クエスチョンの作り方 (臨床家のための臨床研究デザイン塾テキスト)

著者の福原俊一さんは、1979年に北大医学部を卒業し、現在は京大の医療疫学の教授です。
経歴を読むと、臨床も10年以上していたと思われ、臨床医の視点から臨床研究を捉えています。

この本は、リサーチ・クエスチョンについての非常にわかりやすい本です。
薄いので、一気に読めてしまいます。

副題にある通り「診療上の疑問を研究可能な形に」という視点で書かれています。

臨床研究の共通のゴールは、「診療に還元できる」「診療を変えられる」こと

研究計画は、研究プロトコール(研究計画書)で完成
完成までにつらく長い道のり

臨床研究7つのご法度
1. データをとってから研究デザインを考える
切れの悪い論文になる
2. リサーチ・クエスチョンが明確・具体的でない
3. 対象が不明確
4. 主要なアウトカム変数を設定しない
アウトカム変数: その研究にとって結果とみなす項目
説明変数: 原因とみなす項目
5. 変数の測定方法の信頼性と妥当性を検討しない
6. 解析計画を事前に作成しない
7. 統計的有意差のみで、臨床的・社会的に意味のある差かどうか検討しない
「p<0.05が有意」というのはパソコンが普及する前に便宜的につくられた1つの目安に過ぎない
得られた差が臨床的・社会的にどんな意味があるのかを解釈する方がずっと重要

従来の抄録スタイル
IMRAD
Methodに何を書くかわからない

構造化抄録
1. Objectives 目的
2. Design 研究デザイン
3. Setting 研究施設
4. Subjects 標的集団
5. Intervention 介入
6. Main outcome measures and analysis 主要なアウトカム変数と統計手法
検討項目が多いと、偶然に有意差が出る(検定の多重性)
7. Result 結果
8. Conclusion 結論

クリニカル・クエスチョンからリサーチ・クエスチョンに
クリニカル・クエスチョン: 漠然とした疑問
リサーチ・クエスチョン: クリニカル・クエスチョンを実行可能な形に整えたもの
シンプルで明快

よいリサーチ・クエスチョンはFIRMNESS
Feasible 実施可能
Interesting おもしろい
Relevant 切実である
Measurable 測定可能
Novel 新しい
Ethical 倫理的
Structured 構造化
Specific 明確化、絞り込み

統計的有意差<Relevance
誰にとってrelevantな疑問(アウトカム)なのか?
臨床家: 病態生理
患者: QOL
社会: Cost-effectiveness
研究者ではなく患者・医療・社会にとってrelevantであるべき
Relevantなアウトカム指標を選ぶ

リサーチ・クエスチョンの構造化:PECOまたはPICO
Patients 誰に?(対象、標準母集団)
Intervention/Exposure 何をすると?何によって?(要因、説明変数)
Comparison 何と比較して?(比較対照)
Outcome どうなる?(アウトカム)

PECOとPICOの場合分け
PECO:観察研究
リスク要因の同定・検証
PICO:介入研究
治療・予防法の評価

主要なアウトカム変数は1つに絞る

究極のリサーチ・クエスチョン
研究結果が変える
・診療行動
・患者アウトカム
・制度・政策

「がん治療認定医認定証」が届きました


「がん治療認定医認定証」が届きました。