2009年9月17日木曜日

「やるべきことが見えてくる研究者の仕事術―プロフェッショナル根性論」(島岡要)

やるべきことが見えてくる研究者の仕事術―プロフェッショナル根性論
やるべきことが見えてくる研究者の仕事術―プロフェッショナル根性論
羊土社 2009-08
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以前からブログを愛読している島岡要(もとむ)先生の著書です。

そのブログ(http://harvardmedblog.blog90.fc2.com/)に影響された記事を過去に書いています。
Investigational Niche確立に全力を尽くすべき!
研究者が仕事をする上で知っておくべき10の原則(島岡 要)
カエルを食べてしまえ!(ブライアン・トレーシー、門田美鈴訳)

今回の本は、羊土社「実験医学」に連載されていた「プロフェッショナル根性論」がベースになっています。
人気なのかアマゾンでは、なかなか買えませんでした。

著者は、この本の中で、「新しいアイデアは、新しい組み合わせ」と書いています。
まさに、この本自体が「新しい組み合わせ」に思えます。
ビジネス書のエッセンスを「普通の研究者」人生にあてはめる、というのは新しい視点です。

下記の「研究者として仕事をすべき10の原則」は珠玉です。
自分の立ち位置とこれからの方向性を示してくれています。
また、落ち込んだときに元気づけてくれます。

この本は、「研究者の人生はアブストラクトとして数秒で消費される運命にある
というショッキングな内容から話が始まります。
正論です。
しかし、著者の言うように、数秒でも世界中の人に消費される可能性のあることは素晴らしいことです。
論文をリジェクトされても、その数秒のために頑張ろうという気になりました。

研究者として仕事をすべき10の原則

1. 興味を持てる得意分野を発見する
「好き」よりも「得意」を戦略的に優先
得意だったことが、突然苦手になることは滅多にない
Strengths-based approach(SBA)仕事術
強みのある分野に最大の成長の可能性がある

2. 最初は自分で学ぶ
「問題発見力」の養成
”重要であるが緊急でないこと”に意識的にプライオリティーを置く
「マイルストーン=夢=目標」は、紙に書き、期限を決める
「マイルストーン=夢=目標」は、”重要であるが緊急でないこと”に該当

3. 師匠を持つ
高等教育においては、重要な学びは師匠―弟子という非常に個人的なレベルでの対話を通して起こってきた
弟子の成長目標は、いずれ師匠をこえることではなく、師匠とは違ったアングルで師匠以上のインパクトを世に与えること

4. 現場で恥をかく
恥を気にせず、ノイズを起こす
フィードバック力
評価を得たかったら、評価する
ネガティブなコメントの後には必ずオルタナティブ(改善のための方策)を提示
オピニオンではなく、アナリシスを
Significance, approach, innovationの3つの観点より、長所2つ、短所1つを見つける
長所#1→短所(room for improvement)→長所#2
フィードバックは与えられた時間内で、その仕事を最大限に改善できるもの
今から私が言わんとすることは、本当に言う価値のあることなのか?

5. 失敗を恐れつつも、果敢に挑戦する
人生には2種類ある: 失敗も成功もしない人生、失敗もするが成功もする人生

6. 自分の世界で一番になり成功体験を得る

マイクロマーケティングの手法
自分を価値のある交換不可能なものにする
"Dip"を乗り越え、scarcity(希少価値)を享受する
研究者の評価は、論文数・インパクトファクターに比例してグローバルに行われる訳ではない
それぞれの小さな専門領域での研究者間相互評価(ピアーレビュー)にローカルに認知されたものが、次のステップに進む
どんな小さな世界でもトップパフォーマーは周りから尊敬され、頼りにされる
環境が人を作り、最初は凡人でも風格と人脈が形成される
そこから、次のより広い世界への可能性が開かれる

7. 研究者としての自信をつける

1分で語れる自分のキャリアと研究のサクセスストーリーを作る
データや意見でなく、あなたのストーリーが聞きたいのだ!
・ 生き生きと語る
・ 信憑性/正統性をもって語る
・ 意味づけを語る (例 社会との接点)
調子のよいときに大きく進み、悪いときにはじっとしている
プレゼンテーションの目的は、テイクホーム・メッセージを聴衆に確信してもらうこと
研究すべてを理解してもらうことではない
スライド10枚、20分、テイクホーム・メッセージを3回入れる
テイクホーム・メッセージは、1つのプレゼンに1つ

8. 井の中の蛙であったことに気づき、打ちのめされる


9. すべてを知りことは出来ないことを理解する

無知の知
「知恵」はネット上になく、人の中にしかない
知恵とは、情報・知識を経験に基づいて意味のある形につなぎ直し、活動の目的にあった形にパケージし直されたもの

10. それでも、自分の新しい見識を常に世に問うていく

研究者にとっても名刺=サーチ結果(PubMed+Google)=原著論文+ブログ
ブログ=知的生産装置+信用創造装置+メンタルトレーニング
ブログでアウトプット(自己表現:人に見せるために、自分で考えてものを書く)
ブログを始めると、アウトプットを原則としたインプット
ブログで打たれ強さを養う
情報化社会での効率的な仕事の仕方とは、
× 1人で時間をかけて完璧に仕事を仕上げる「職人的」取り組み
○ 短時間で不完全でもよいからたたき台を作り、他人に提示して多くの批判・コメント・フィードバックを元に改善していく、「他人を巻き込むダイナミックな」取り組み
実名の方が、ネットとリアルをストレートに結びつけられ、「個の信用創造装置」をリアル世界で生かせる

創造性とは
同一の発見・発明が同時に独立してなされる現象=multiple independent discovery, multiples
発見・発明とは、社会に集積された集団の叡智がある一定のレベルに達することにより必然的に起こる
創造性とは、必然的に起ころうとしている発見を誰よりも早く掴み取る「効率の良さ」のこと

2009年9月12日土曜日

「仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか」(山本ケイイチ)

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star筋トレは好きじゃないけど
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ずっと以前に読んだ本ですが、記事にしていませんでした。
今回、再読してみました。

著者は、自衛隊上がりのフィットネス・トレーナー山本ケイイチさんです。

なぜ一流ビジネスパーソンは、体を鍛え続けるのか疑問でした。
それは、メンタル面によい影響を与えることが理由でした。
リフレッシュ、打たれ強さ、ポジティブ・シンキング、クリエイティビティ、集中力・・・

僕も水泳を始めて3年弱ですが、メンタル面でよい影響が驚くほどあります。
そして、有酸素運動の中毒性なのか、疲れていても泳ぎたくてうずうずしてしまいます。

ビジネスアスリート
一流ビジネスパーソンは体を鍛えている人が多い
「筋肉」も将来的に大きなリターンを生む自己投資
鍛えた体は金で買えない、現代には数少ない短絡的でないもの
礼儀正しい所作が一番かっこいい
必要最低限の音しか出さない
首尾一貫感覚(sense of coherence): 有意味性、把握可能感、処理可能感

体を鍛える利点 = QOL向上
メンタルタフネス(打たれ強さ)が向上
ポジティブになれる
気持ちの切り替えが上手になる
クリエイティビティを高める
直感力・集中力が高まる

目的は「続ける」こと
半年続けば、半永久的に続けられる

動機の4分類
① 流行系
② メタボ系
③ もてたい系
④ コンプレックス系

筋肉を成長させる3条件
① 機械的破壊 → 超回復
痛みが残るトレーニングが必要
② 成長ホルモン分泌
夜11~12時、深夜2~3時に分泌
③ 適切な負荷

有酸素運動
20分以上、持続的運動をすると脂肪酸がエネルギーとして使われる
活性酸素 → 老化を加速
リフレッシュ効果大 → クセになりやすい、やらないと落ち着かない

「筋肉は暴走する」
筋肉を鍛えることには中毒性あり

2009年9月9日水曜日

ノーベル賞の取り方とアクセプトされる論文の条件は同じ

論文がリジェクトされました。
レビュアのコメントは、「新規性が欠如している」ということでした。

ここで思い出したのが、坪田一男教授の本に、ノーベル賞の取り方です。
再読「理系のための人生設計ガイド」 (坪田一男)

それをまとめると、以下の3つです。

① 新規性: 新しいことを見つけたこと
② 発展性: そこからどれだけ新しいサイエンスが発展したか
③ ニュース性: そのときの流行、ファッション

論文がアクセプトされるかどうか、というのも同じですね。
時流に乗っていれば、ネガティブ・スタディでも、まあまあよい雑誌に載ったりしています。

今回の論文には、上記3条件があまり当てはまっていないです。
なので、比較的「よい」雑誌にアクセプトは難しいですね。
これらを意識しながら、論文のテーマを設定することが重要だと実感した次第です。

メトロ有楽町駅の若い女性の行列は?

帰宅時に、気になっていたことがあります。

東京メトロ有楽町駅に若い女性が列を作っているのです。
男は1人も見たことがありません。
それも何かの店から続くというのではなく、断続的に整然と並んでいます。

そこで気になって、ネットで調査してみました。

結果から書くと、帝国劇場でやっているジャニーズ系「ドリームボーイズ」のおっかけです。
演出は、ジャニー喜多川です。

これで、納得しました。

2009年9月6日日曜日

通勤かばんを衝動買い「MANHATTAN PASSAGE」

東急ハンズで通勤かばんを衝動買いしました。

高校2年のときから、吉田かばんLuggage labelのショルダーバッグを使っていました。
途中使っていない時期もありましたが、かれこれ10年は使っています。
そのかばんのストラップ部分の金属が破損してしまい、応急処置を施し、だましだまし通勤に使っていました。

今回、東急ハンズに別件で立ち寄るとかばんコーナーがあり、そこにあったショルダーバッグを気に入り衝動買いしました。
MANHATTAN PASSAGEという名前です。
その中の’City Trail’という12600円のものです。
「マンハッタン」と付いていますが、日本のメーカーの製品で、中国製です。
http://www.leisure-products-inc.com/

買った理由は、以下の3点。

① マンハッタンに敏感になっていた
マンハッタンが舞台のアメリカのドラマ「フレンズ」で英語を勉強していて、「マンハッタン」が気に入りました。
英語脳=海外コメディ×iPOD×通勤時間

② 軽い
600gです。
今までのショルダーバッグは、かばん自体が重く、通勤に疲れていたので、軽いかばんを探していました。

③ A4が縦に入る
仕事の資料は、ほとんどがA4です。
A4が縦に入った方が、書類を探しやすい気がします。

吉田かばんは、その場で修理に出しました。
10年で、修理2回目です。

2009年9月2日水曜日

週に3キロ泳いでいます

プールの半年定期券を17,000円で購入しました。
この値段は、週に2回行かないと元が取れません。

今までのプールの開いている時間に制限がありました。
よって、週1回土日のどちらかに2キロ泳いでいました。

今のプールは夜22時までやっています。
その時間までやっていれば、平日でも泳ぎに行けます。
よって、週2回1.5キロずつ、合計週3キロ泳いでいます。

今のプールは、上級者が多い印象です。
刺激になります。