2009年3月23日月曜日

公的研究費全般がよくわかる「研究資金獲得法~研究者・技術者・ベンチャー起業家~」

ブログ内リンク集: 平成21年度 科研費獲得への道、その後の3年間

研究・英文論文


研究資金獲得法 ~研究者・技術者・ベンチャー起業家~

お茶の水大学の塩満典子教授と室伏きみ子教授の共著で、研究資金獲得について書かれた著作です。
研究資金の総論と各論について、平成20年の最新データを交えつつ書かれています。

著者は2人とも理学部出身の女性研究者なので、自然科学系と女性研究者支援についての情報が多いです。
それにしても、今まで科研費しか知りませんでしたが、本当に多種多様な公的研究費や研究者支援があるのですね。

平成20年の政府全体の競争的研究資金は4813億円、うち8割の3788億円が文部科学省、さらにうち約半分の1932億円が科研費です。
研究者が1年間に使う研究費は、1人平均2200万円前後ということです。
もらっている人は、ものすごくもらっている、ということでしょう。

何度も書かれていることですが、よく研究費を獲得している研究室は暗黙の知恵があり、そうでない研究室はなかなか獲得できない、ということ。
僕自身も昨年の秋の科研費申請で、何度も上の先生に見てもらって、そのような「暗黙の知恵」は確実に存在すると実感しました。

ちなみに、平成20年度の科研費 若手研究Bの採択率は27.7%でした。

公的研究費全般について知るのによい本だと思います。

0 件のコメント: