2008年8月10日日曜日

「教科書には載っていない!ワケありな国境」(武田知弘)

社会・歴史・世界情勢


ワケありな国境―教科書には載っていない!

ぶらっと本屋に立ち寄り、見つけた本です。

パラパラ見て、すぐに購入してしましました。

理由は、2点
・ いろいろなワケありな国境の知識が4~6ページずつまとめてあり、読みやすかった
・ 行ったこと場所でも、知らないことが多かった

思ったのは、結局、国境というのはその当時の白人の大国(スペイン・ポルトガル→英仏→米ソ)が戦略的に決めたものなのだということ。

知らなかったことのまとめ

・ アメリカ領ロバーツ岬
北緯49度より南の岬の先だけがアメリカ領
1000人が暮らすも、小学校までしかない
岬の根元はカナダ領

・ カナダのケベック州
カナダの頭痛の種
ケベックが独立すると、カナダは国土の15%、人口の25%を失い、東西に分断

・ キューバの中の米軍基地: グアンタナモ
アメリカがキューバをスペインから解放し、アメリカの保護国に
そのときに租借し、米軍基地がある
米国憲法もキューバ憲法の適応されず、軍法のみが適応

・ なぜブラジルだけが大きいのか?
植民地→ブラジル帝国→共和制がスムーズにいったから

・ チリはなぜ細長いのか?
アンデス山脈を越えず、アンデス山脈に沿って領土を拡張してきたから

・ ジブラルタル
イベリア半島の先だけイギリス領
住民がイギリス領であることを強く希望

・ カリーニングラード
バルト海に面するロシアの飛び地
ソ連時代は陸続きだったが、リトアニア・ラトビアが独立したために飛び地に
プーチンの妻が同地出身だったために経済特区になり、発展

・ ソレト王国
南アフリカの中にある国
イギリスとオランダの植民地獲得競争の緩衝地帯
似たような国にスワジランドがあるが、こちらは1%の白人が私有地の大半を所有

・ セウタとメリリャ
モロッコにあるスペインの2つの植民地

・ 中華民国
台湾島の他に、中国本土からすぐ近くの金門島、馬祖列島も支配地域

・ タイ
トルコ以東で西欧列強の植民地にならなかったのは、タイと日本だけ
イギリスとフランスの緩衝地帯となり、それを最大限に利用

・ マレーシア
マレーシア国民もマレー半島⇔ボルネオ島にパスポートが必要
ブルネイに続き、ボルネオ島のサバ州・サワラク州も独立しようとしたために大幅な自治を認めた
よって、独立国のような自治権を持っている

・ 日本
国土の面積は197カ国中60位
排他的経済水域では、197カ国中6位

・ 南樺太
帰属未確定地域
サンフランシスコ講和条約で日本は領有権を放棄
ソ連はサンフランシスコ講和条約に署名していない
その後も、正式な取り決めがなされていない
日本の領土ではないことは意見が一致しているので、それほど問題になっていない

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