ビジネス書その2
奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」で取り上げられた青森県のりんご農家 木村秋則さんの無農薬りんご収穫までの壮絶な物語である。
今まで知らなかったが、あの大きくて甘いリンゴは農薬なしには生産できないほど農薬に依存した果物である。
害虫や病気への耐性を捨て、農薬に任せることで、大きく甘いリンゴがなる種を育てることができる。
逆に言うと、農薬なしでは大きく甘いリンゴは収穫できない、とされてきた。
それに神がかり的に挑戦したのが、木村秋則さんである。
本当に「神がかり的」という形容詞がぴったりという気がする。
水田もトラクターも売って借金もして、赤貧の中5年以上も無農薬りんごに挑戦し続けた。
諦めて自殺しようと思って入った岩木山で、どんぐりの木が農薬なしに成長しているのに「気づき」、土と根っこの重要性を認識する。
それまで数年は、地表に出ていた部分のみに焦点を当てていたが、本当に重要なのは「土と根っこ」だと気づいたことで、無農薬りんごへの道が開ける。
リンゴは土や菌や虫など周囲との関係なしには生きていけない。
人も同じ。
そのことを改めて考えさせてくれた本である。
表紙の笑顔を何度も見返しながら、1日でこの本を読み終えた。
0 件のコメント:
コメントを投稿